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2007’05.05・Sat

ひじたんSS(土沖)

3Z設定でござる。

 *

5月5日、放課後。

「土方先輩、これ……良かったらもらってください」
「……ああ、悪ぃ。俺そういうの興味ないんで」
面倒くせえ、と思ったのが顔に出ていたのか、目の前に立っている女は今にも泣き出しそうな顔で「ご、ごめんなさい」と言うと小走りに走り去って行った。
その様子を見てもう少しマトモに断ってやるべきだったかと思いもしたが、本日既に7度目になる呼び出しにうんざりしているのが正直な所だ。
しかもそのほとんどが初めて目にする顔ばかりな所為もある。
せっかくの誕生日に何一つ面白いことがないとはどういうこった。
面倒なことばかりじゃねえか。
毒づきながら、土方もその場を後にしようと足を踏み出した。その時、
「あーあ。あんたって人は本当にひでぇ男だ」
今いちばん聞きたくない声が頭上から降ってきた。
「あ?」
声のした2階のベランダを見上げると、案の定今いちばん会いたくない相手が手摺に顎を乗せてこっちを見ていた。
「覗き見なんて趣味悪ぃぞ」
「別に見たくて見たわけじゃないんですけどね」
家庭科室は穴場なんでさァ。
そう言って沖田はよっと起き上がると、手摺から身を乗り出すようにした。
「……ま、別にいいけどよ」
「なんで断ったんですかィ? 今のはなかなかの別嬪さんに見えましたけど」
「知りもしねえ女に告られたって嬉しくねぇんだよ」
「そういうもんですかねィ。俺だったらプレゼントくらい受け取ってあげまさァ」
「…………」
無言の視線を2階にいる沖田へと送る。
すぐ隣にいないからだろうか、夕日が照らすこの状況に酔ったのか、いつもだったら絶対に聞かないような言葉が自然とこぼれていた。
「お前はなんかくんねえの?」
「……なんで俺が土方さんなんかにプレゼントをあげなきゃならないんですかィ」
「冗談だ、バーカ」
煙草を取り出し、口に咥える。
別に期待なんかしてねえよ。ただ言ってみただけだ。
「俺、もう帰るわ。またな」
沖田に背を向けて、軽く片手を振る。
このままここに居たらまた変なことを言ってしまいそうな気がしたので、早々と引き上げることにした。
「……待ってくだせぇ土方さん」
「ぁあ?」
顔だけで振り返った先では、沖田が手摺に片足をかけているところだった。
思わず口から煙草がポロリと落ちる。
「ちょ……!おまっ、危ねぇだろうが!!何してんだコラ!」
「ちゃんと受け止めてくださいよ」
言いながら沖田はよっと地を蹴った。
「オイッ……!」
身体が自然と動き、全速力でベランダ下へと駆ける。
そして降ってきた沖田の身体を両腕で抱きとめた。

――――ドサッ。

「……ってえ」
勢いに負け、沖田共々後ろにひっくり返る。
後頭部が痛い。どうやら頭を地面に打ち付けたようだ。が、そんなことはどうでもいい。
「お前ッ、バカかッ!!」
上に乗っかっている沖田に向かって怒鳴りつける。
「平気でさァ、この高さなら死にゃあしませんぜ」
「そういうことを言ってるんじゃッ、――!」
…………って、なんだコレ?
「プレゼント」
「は?」
「欲しかったんでしょ?」
だからっていきなりキスする奴があるか。
「「……」」
鼻と鼻がぶつかり合うほど至近距離で見つめ合う。
なんで沖田が俺にキスをしてきたのかとか、まさか俺の気持ちに気付いてやがんのかとか。
色んなことが一瞬にして頭を駆け巡ったが、そんなことより一度つけられた火は簡単に消せるもんじゃない。
再びキスをしようと、沖田の頭に右手をやり引き寄せようとしたが、
「ストップ」
唇を沖田の右手で塞がれた。
「おい……」
「これ以上あげるとは言ってませんぜ」
「煽ったのはお前だろーが。責任とりやがれ」
「さっきの女には冷たかったくせに、俺にはそんなこと言うんですかィ?」
沖田がニヤリと勝ち誇った顔で笑う。
が、今の俺にはそれすら気にならず、
「お前だって、こんなことしちゃって、まさか俺に惚れてんじゃねーの?」
と笑い返し、噛み付くようなキスをしてやった。

 *

実はまだ帰っていなかった女にバッチリ目撃され、次の日から噂になる二人なのであった。

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